日ハムがショートで紅林、森を指名するのではという予想があったらしい。二人とも打てるショートとしての期待が高い選手らしいし、ショートで打力の高い選手を育てようというのは今の流行りではある。
日ハムも去年は最初の指名で根尾にいっているし、そういう思惑もあるだろう。ただ今の日ハムの若手の成長の仕方を考えると、打てて守れるショートが育つ環境にはあまり思えない。
仮に森、紅林を獲っていたとしてもうまく育成できるイメージが沸かないし、少なくとも時間は相当掛かるだろう。今の2軍のショートは平沼が1軍にいることが多いので、難波と谷内の二人が守ることが多い。育成という意味では難波のショートが多くなるんだけど、投手出身で０からショートを2年守っていても、2軍レベルでも守備力はしんどいという状態。
谷内が入れば最低限ショートは安定するけど、育成という観点ではあまり意味がない。だから打つほうはまだまだでも守備に関しては高校生ナンバーワンという評価を受けている上野を指名できたのは今の2軍のチーム状況を見ると本当に大きかったと思う。
打てるショートを育てたいというのはどこのチームもそうだろうけど、日ハムに関していえば、まず守れるショートをしっかり育てることのほうが足元を見た育成になると思う。
金子誠、中島卓也というショートの名手がいたから日ハムの守り勝つというスタイルができていたし、今は中島が不調、続く石井、平沼は守備力はかなり落ちるという現状の中、打てるショートの育成を目指すのは、リスクがかなり伴う。
スケールの大きさでいえば、横浜1位指名の森、オリックス2位指名の紅林に分があるんだろうけど、今の日ハムのチーム状況を考えると守備の評価が一番高い上野の指名、育成がベストだと思う。3位じゃなくても取れたという人もいるけど、仮に3位で指名せずに取れなかったら、2軍の運営に影響が出ていた可能性すらある。
もしドラフトに不満があるなら6位、7位の選手は枠を圧迫するだけではと思ってはしまうんだけど、そういうのを払しょくする成長、活躍が見られればチームにとっては大きい。
