小笠原離脱翌年の日ハム


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2006年の日ハムは小笠原が本塁打、打点の2冠を取るなどして打線をけん引し、チームは日本一になった。その翌年小笠原はFA権を行使して巨人に移籍する。

 

当然小笠原の移籍は大きな戦力ダウンに繋がった。

 

2006年の日ハムのチームOPSはリーグ2位だったが、2007年は小笠原離脱の影響でリーグ5位に落ちた。

 

2007年の日ハムはホームラン数はリーグ最下位、得失点差はリーグ4位に位置しているのに、優勝という結果を残している。

 

なぜ小笠原離脱という大きな戦力ダウンがありながら、優勝できたかはその年を細かく見てないのでわからないけど、数字を見ると僅差の試合を守り勝つ形を増やすことで勝率を上げていったからではと思う。

 

小笠原離脱から来る得点力の低下には多分かなり苦しんだと思うけど、その中で勝つすべを探って勝ちを積み重ねていったんだと思う。

 

中心選手のチーム離脱、戦力低下がありながらも優勝という結果を収めたのは、球団のチームマネジメント力の高さの現れだったのは確かだろう。ただそのとき残った選手たちに小笠原離脱の穴を埋めることができる力があったというのもいえると思う。

 

で今の日ハムがどうなのかという話だけど、大谷、レアードが抜けてできた大きな穴をどうやって埋めていけるのかというのが大きな課題になっている。球団には穴を埋められる勝算的なものがあるのか、ある意味これからどうしようかという感じなのか。球団にそれがあるかないかで今後の日ハムの浮沈が一番関わってくると思う。

西川、近藤の考え

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今のチーム状況に対して、開幕からほぼフル出場している西川、近藤はどう考えているか。多分ファンの多くは二人の数字を見て、完全に満足している人は少ないと思うし、不満を感じている人のほうが多いと思う。

 

自分も二人はもっと能力的に数字が伸ばせる選手だと思っている。でも今年に限ればこれが目いっぱいかもとも思ってしまう。

 

去年のレギュラーのレアードが離脱して、中島が不調で、去年からのレギュラーが4人しかいないチーム状況の中開幕からほぼ離脱せずチームを引っ張り続けたのは西川と近藤の二人だけ。

 

数字が思ったほど二人とも伸びないのは単にまだ力不足、技術不足という所はもちろんあるだろうけど、レギュラーが4人しかいない中開幕からプレーを続ける負担というのは、去年以上のものがあったと思う。

 

西川は負担が大きい札幌ドームの芝の上で、守備負担の多いセンターでほぼフル出場。近藤は清宮、王の出場機会のためサードとレフトをいったりきたりする起用法。レギュラーが減って負担が大きくなっている中で1シーズン戦い抜くのは、相当なタフさを強いられたと思う。

 

これを西川、近藤はやりがいとして感じていたのか、優勝争いをするためにはこういうチーム編成、球団運営のやりかたは限界があると感じてはいないのか。ただそういうことを感じて球団に意見でもしたらすぐにトレードなりなんなりで放出されてしまいかねないフロントの冷たさがある球団ではある。

 

もし二人が今のチーム状況なのか、プレー環境なのかを苦しいと考えてしまっているなら、FA権を獲得したときにチームを離れる可能性はかなり高くなってしまうと思う。仮にこの二人のどちらか片方でもチームを離れるという選択をしてしまうなら、相当球団の体質は悪いという現れになってしまうだろうと思う。

 

むしろそれくらいのことが無いと球団の体質が変わることは無いのかもしれないが。

チーム内のレギュラーの人数、フロントの体質

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前にもいったけど、今年は実績、経験のある選手がレギュラーとしてオーダーの中に4人(西川、大田、近藤、中田)しかいない。だから後の5人は経験の浅い若手になることが多く、その選手らが結果が出なかったり、ミスが出るとレギュラーの4人だけでカバーしないといけない。そのレギュラーの中から不調だったり、離脱者が出ると残りのレギュラーの選手の負担がまた増えてしまう。

 

 

去年はレギュラーが6人(西川、大田、近藤、中田、レアード、中島)いたので、若手がオーダーに入っても3人なのでその若手が結果が出なかったりミスをしたり、レギュラーの誰かが不調になってもカバーはしやすい環境になっていた。

 

ただ去年は7月に調子のよかった大田が骨折で離脱をしたことがチーム力の低下に繋がってチームの失速に繋がってしまった。

 

今年は野手の大きな離脱は7月までは無く、ある程度安定した戦いが出来ていたけど8月の頭に中田が則本相手の打席で指を怪我して、調子を崩し離脱したことが他の選手の負担増に繋がり、こちらもチームの失速に繋がった。

 

 

日ハムは毎年のように主力選手を放出するし、外国人の補強もギリギリの人数しかしないので、1軍に所属する選手全員が怪我をせず、全体的に好調かつ外国人がしっかり機能して初めてチームが機能するような選手層になっている。これもフロントが予算を区切って、コストを抑えてチームを編成しているのが理由になっている。

 

 

だから去年も今年もチームの失速はなるべくしてなっている。それをフロントがどう捉えているのか。多分予算内でチームを編成しているし、うまくいくならそれは一番だし、うまくいかないならそれはそれでOKって感じで、勝ち負けに対してほとんど執着をしてないような感想を持っていると思う。

 

だからファンが日ハムが結果が出ずチームが低迷していることに対して憤っても、フロントにはほとんど届かないようなそんな運営のやり方になってしまっている。だから結構今のフロントの体質は、根が深いというか、変革を望むのはかなり難しいようなものになってしまっている。

 

ファンは監督を変えろとかコーチを変えろとかそういう声も結構増えてきているけど、それはフロントからしたら、ある意味嬉しい反応で、フロントの評価を考えているようなファンは少数派なのが、しめしめというような妙な構造?になってしまっている。

日ハム対ソフトバンク、球団運営の評価

 

 

点差は2点で惜しいのかもしれないけど、基本ずっと劣勢で勝つチャンスが見えない試合に見えた。内容に関しては、今のチームの限界って感じでいますぐどうこうできるって感じのものでは無いだろうと思う。

 

 

今のチーム状況はフロントの慢心が呼んでる部分がほとんどだと自分は思う。0から育てた選手(レアードもある意味そう)が田中賢介のようにチームで引退するならわかるけど、ピークかそれに近い状態で毎年のように放出していて、チーム力を維持できるほうがおかしいと思う。

 

中心選手の流出を若手の育成と、新外国人の発掘、トレードで穴を埋めようというスタイルは、うまくいくなら球団の運営としてはコストも抑えられて、他球団(アメリカも)も含めて活躍できる人材を多く育成できて、評価としてはこれ以上のものはないかもしれない。

 

ただその裏腹で糸井を放出した年は最下位、レアードを放出した今年は最下位に近い5位に沈むなど、戦力の低下を補いきれない年は下位に低迷することにも繋がってしまっている。

 

それを球団がどう考えているか。下位に低迷することも含めて全て思惑通りという考えなのか、今年のチームの低迷に危機感を覚えて、運営の方針を変更する必要性を感じているのか。予算がないからの一点張りで同じ球団運営を続けるなら、来年急にチームが上昇するのは難しいのではと今は思う。

シーズン残り試合展望

シーズン残り試合をどう戦うべきか。あくまでCSの望みがある限り諦めずに1試合、1試合という感じなんだろうけど、経験を優先するところは優先してほしいと個人的には思う。

 

経験を優先してほしいと思う所はショートとサードのポジション。全試合とまではいわないけど基本的にはショートは平沼、サードは浅間が守る形で残りシーズンを戦ってほしいと思う。

 

来シーズンのショート、サードがどういう形になるかは全然わからないけど、ショート平沼、サード浅間という形が取れるなら、期待感というのはかなり出てくると思う。この二人は経験が足りないので、ミスも多く出るだろうけどそこに目をつぶって今年は経験を積ませてあげたい。

 

ショートとサード以外は、特にこうしてほしいというものはない。今までの試合である程度全員打席数は与えられるだけ与えたと思うので、残りの10試合で急に変わったりはしないだろうし。

 

王柏融の出場機会が、結果が出ないことでかなり減ってしまっているけど、球団と王自身がどう考えているのか。残り試合の王の起用のされ方でその辺も見えてくるように思う。

来年のオーダー考

捕 清水(宇佐見)

一 中田(清宮)

二 渡邊

遊 平沼(石井、中島)

三 浅間(近藤)

右 大田(新外国人)

中 西川

左 近藤(王、清宮)

指 新外国人

 

来年はこんなオーダーのイメージだろうか。来年のチームに一番必要なことは長打の打てる外国人選手の獲得だろう。サードで取れれば、レアードの穴がそのまま埋まるけど、サードを守れてかつ長打力のある外国人を探すのは難しいように思うので、守れる場所は外野か一塁でもいいので、長打力がある選手というところが最優先になりそう。

 

新外国人を取ると清宮、王柏融の出場機会が失われる可能性もあるけど、そこは実力と結果で出場機会を勝ち取ってほしい。日ハムは、期待を掛ける選手は実力より出場ありきでチームを編成するので、期待している選手が低迷するとチーム全体の低迷に繋がってしまう。

 

新外国人が外れれば、今年のような長打力不足に1年苦しむシーズンになりそうだし、そのときはまた新しい外国人野手を探してほしいと思うけど、そこまでは日ハムはしないだろうと思う。そのときは地道に若手が経験を積むシーズンという形でもしょうがない。

アスレチックスと日ハムの球団運営

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アスレチックスはチームの総年俸を抑えながら、勝ちを目指すチームらしい。多分日ハムも同じような運営のやり方を目指しているのだろう。

 

アスレチックスは2年連続WC枠を獲得したとあるけど、その前は3年連続最下位だった。そのときにどういうチーム編成、運営をやったかは詳しくわからないけど、多分主力を放出して、若手中心に切り替えながらという感じで、今の日ハムと似た感じのような気がする。

 

仮に日ハムがチームを立て直すために3年連続で最下位になったりしたら、総すかんを食らってファンの支持はガタ落ちだろうと思う。アメリカはまだ長い目で応援してくれるのがあってそういうやり方もできるのかもしれないけど。

 

日ハムも糸井を放出した年は最下位、レアードを放出した今年は5位に沈んでいる。このことを球団は多分特に気に留めず、またいつか上位争いをするための過渡期くらいに考えているように思う。

 

日ハムのファンは他と比べれば、声を荒げて批判するようなファンは少なく大人しい印象だから、仮に今年下位に沈んでも特に何かがあるとかはないと思う。来年また最下位くらいでも、大きくなにかが変わるとも思えない。

 

それをそういうものとして受け止めるしかないのか、どんな年でも、必死に優勝を目指すような運営を望んではいけないのか。ファンが大人しすぎるのもそれはそれで、球団の思うつぼって気がしてしまう。