今大会HERO’Sマッチメークによる明と暗

HERO’Sデビュー戦となった柴田と高橋。高橋は猛獣マヌーフをあてがわれる。マヌーフは、やばすぎる相手。現役が長く消耗も激しい高橋にはきつすぎる相手だ。秋山に負けているが、ワンマッチできっちり対策をすればマヌーフが秋山に勝ってもおかしくは無いと思う。あの試合はマヌーフの戦略ミス、対策不足、胴衣の対策不足、試合運びの雑さがあらわれてた試合だと思う。ちゃんと準備して、丁寧に試合運びをしたマヌーフに勝てる日本人はほとんどいないと思う。

アメリカ大会で、ドーピングチェックがしっかりされた状態でマヌーフが強さを維持できるのかは興味深いが。その相手をHERO’Sデビュー戦で組まれた高橋は、損してるとしか思えない。その相手に今の高橋の力はかなり出せたと思うが、ファンの評価は何も出来ず負けたというのがほとんど。大山はもっと何も出来ない試合だったわけだし、高橋のチャンスがマヌーフ戦だけで終わってしまうなら凄く残念だ。HERO’Sのマヌーフ以外の相手は、二線級の選手しかいないのに、デビュー戦でマヌーフと組まれて評価を決められるなんて、損してるとしか思えない。高橋にはきっちり怪我を治してもらって、マヌーフ以外の相手でもう一度チャンスを上げて欲しい。谷川Pが「桜庭選手はマヌーフクラスに勝ってはじめて完全復活だ」といってるが、本当に組んでいいのか、組む気があるかは疑問。

そして柴田。現時点での総合格闘家柴田は、パンクラスで新弟子として入門して、85キロでデビュー戦をしたくらいのイメージだと思う。そして知名度はプロレスラーということでかなりある。柴田の総合デビュー戦という意味では山本は、一線級の相手では無いという意味では相応の相手だった。相手になった山本にとっては、柴田は注目度もあって、キャリアの無い相手、10キロ以上軽い相手ということで、おいしい試合だったと思う。結果は山本にとってはおいしい試合だったのに瞬殺負け。見事に柴田の噛ませ犬になってしまった。この試合に関してのおいしい度合いは山本のほうが大きいのに、みすみすそのチャンスを潰してしまうヤマヨシはある意味じゃらしいのかもしれないが。柴田にとっては出会い頭でラッキーな部分も否めないが、リスクはそれなりにあった試合だったと思う。

金魚マッチだった桜庭、所、宇野は予定調和の一本勝ち。まあ所は、元々リスクのある永田戦が組まれてたし、所の責任で試合が流れて金魚マッチが組まれたわけではなかったが。宮田の相手は、所を秒殺し、宇野をKO寸前まで苦しめたマンバ。その相手に宇野以上の内容で完勝した宮田は今大会で一番評価できると思う。なのに谷川Pの評価がいまいちなのは?こう1試合づつ見るとマッチメークの妙で、おいしい思いをする選手、しない選手がいるのは確かだと思う。山本みたいにおいしい試合なのに、こけてる選手もいるが・・・。