優勝を目指すためのチーム編成とは

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去年の11月の記事だけど、今のチーム状況を見るとレアードは、絶対に残留させる必要があったなと思う。明日にもソフトバンクにマジックが点灯するとなると結局またソフトバンクの優勝でパリーグのシーズンが終わる可能性が濃厚になってしまう。



ここで書いたようなイメージで、ポジションが被ったなら、疲労が溜まっている選手、不調の選手を準繰りで休ませればよかったと思うし。渡邊、石井が成長してきたことで、組めるオーダーは



西川  中
大田  右
近藤  DH
中田  一
王   左
レアード三
渡邊  二
石井  遊
清水  捕(宇佐見)



ここに清宮を加えるなら、色々準繰りで休ませながら入れるか、誰かが離脱したときは出ずっぱりにもなれるわけだし。レアードを放出することで、ポジション被りを無くしてチーム編成を進め、若手のチャンスを増やそうという考えが、戦力の低下、レギュラー組の負担増加に繋がり、今年もソフトバンクの独走を許してしまった。


このことを球団がどう考えているか。優勝に別にこだわってないし、チーム編成が進んで、若手のチャンスが増えたから別にOKと考えているのなら、ファンやレギュラー組の球団への不信感は高まるような気もする。


そこについての真意はわからないけど、優勝争いをするための年間を通してのマネジメント、戦力計算の甘さが球団にあるのは確かだと思う。そこに気づいて方針を転換するか、今までと同じかどっちになるかで来年以降の球団の進む方向が左右されると思う。

今年と去年の打撃成績比較

http://nf3.sakura.ne.jp/php/stat_disp/stat_disp.php?y=0&leg=1&tm=F&fp=0&dn=8&dk=0

 

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これが今年の成績。

 

 

http://nf3.sakura.ne.jp/php/stat_disp/stat_disp.php?y=2018&leg=1&tm=F&fp=0&dn=8&dk=0

 

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これが去年の成績。

 

レアードの穴を今年は、王柏融や、清宮、横尾の成長、浅間、近藤らのコンバートで埋めようとしたけどなかなかうまくいかなかった。レアードは打率は低かったけど、サードを守りつつ、あれだけホームランを打てるだけで大きな戦力だったけどホームランを打った試合の勝敗は18勝7敗と、勝ちに貢献するホームランが多かったこともわかる。

 

レアードの穴を新戦力、若手の台頭で埋めようとしてそれがうまくいかなった場合しわ寄せは去年からのレギュラー選手にいってしまう。今年は去年のレギュラーの中島も不調なので、レアード放出、中島不調の分の負担が、今年のレギュラーの中田、西川、近藤、大田に余計にいってしまったし、中田、大田は故障で離脱もあるので、西川、近藤の負担が増えてしまった。

 

今年は渡邊が大きく飛躍、台頭してくれたおかげで、レアード離脱の穴を埋めることに繋がったので7月までは首位になんとかついていけていたけど、8月以降今まで大きかった負担が一気に不調に繋がったことが、今のチームの急失速に繋がってしまったように思う。

 

 

仮にレアードが残っていたら、近藤、浅間らコンバートの動きは無かっただろうし、平沼、石井らがサードで出場機会を得て成長することもできなかったかもしれない。でも選手層が去年と変わらないか、去年以上の厚みがあっただろう分、レギュラー組の負担も減って、8月に入っても成績が落ちなかった可能性もあったと思う。

 

今年に関しては、若手が多く経験を積んで成長に繋げられたということをプラスに考えるしかないけど、来年以降は長打の打てるサードの外国人を獲得した上で、若手と競わせる形を取って層を厚くして、レギュラーの負担を少しでも減らせるようなチーム編成をしないといけないと思う。

 

残り31試合に思うこと

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去年中心選手として活躍した上沢、マルティネス、レアードという投打の軸が抜けているチームの中、今の結果というのは色々意見があると思うけど個人的にはよくやっていると思う。

 

これだけの選手が抜けるといくら今いる選手が頑張ってもカバーしきれないのはしょうがない。レアードの放出に関しては色々書いたけど、ここに関してはなんとかしようがあったと思うだけに今のチーム状況を考えると残念に思わざるを得ない。

 

色々計算した上でレアードを放出してもなんとかなると判断したんだろうけど、選手には好不調やけがによる離脱はつきまとうし、一年ベストオーダーで戦い続けるのは不可能なことをフロントはもう少し考えてほしかった。

 

絶対的なレギュラーの大田、中田も怪我で離脱してしまっているし、その分同じくレギュラーの西川、近藤の負担が大きくなってしまった。レアードを残していれば、この辺の選手の負担を軽くできただろうと思う。レアードの放出が避けられなかったなら、長打力のある大砲の獲得をして、レギュラー組の負担を減らす必要があっただろうけど、そういう動きをフロントが見せることはなかった。

 

この辺りの計算の甘さ、配慮の足りなさが今のチーム状況に繋がっている。残り31試合は基本的に今のメンバーで頑張るしかないけど、選手層的に急激なチームの浮上は難しいだろうと思う。残り試合の中で1試合でも多く勝ち試合を作れるように頑張ってほしいとは思うけど、ある種悔いなく戦うことが第一で、来年に繋げるための戦いという意味合いが大きくなってくる気がする。

 

何回もいうようであれだけどレアードが残留していたなら、上沢、マルティネスの離脱というアクシデントがあってもまだ優勝戦線に留まれていた可能性があったと思う。さすがに投打の主力が3人抜けてしまうと、どんなに必死になっても9連敗という泥沼にはまってしまうのはおかしくはないことだった。

 

残り試合は選手にはもちろん頑張ってほしいけど、今の戦力じゃ限界はあるように思う。フロントの人は予算が無いとか、勝ち負け度外視してでも若手を育成するとかばかりいわず、今いる選手が戦いやすい環境をもう少し作ってあげてほしい。

日ハム対楽天

勝たなきゃいけない試合だったと思うだけに結果は残念。投手陣は後ろの投手はよく踏ん張ってくれた。特に村田が3イニングを零封したのは大きかった。堀の失点が痛かったのは確かだけど、連投させるとは思ってなかったし、最近の登板の頻度を考えると失点したことを責めることはできない。

 

堀のところは井口が投げるのが最近の安定感では一番いいかなと思ったけど、今日一切投げなかったので、投げられない事情があったのかもしれない。それなら堀の連投とか、村田の3イニングはしょうがないところもあったか。

 

打線はチャンスは多く作っていたしなんとかしてほしかったけど、これが今の中田が抜けて長打力を欠いている打線の限界のようにも思えた。中田が不調、あるいは離脱してしまうとレアードを放出してしまっている打線から長打の雰囲気はほとんど無いし、繋いで繋いでしか得点が取れない。

 

中田が万全になって戻るまでは、我慢というか今いるメンバーがなんとか頑張って1点でも多く取れるようにしていくしかないのだけど。

 

レアード放出に関しては、当時はチーム編成、若手の成長のために必要なことだと思ったけど、優勝争いという意味では、他チームからするとレアードが日ハムからいなくなってくれてありがたいという感想だったのかもしれない。レアードが2018年程度のパフォーマンスでもチームにとっては十分大きかっただろうし。

 

長打を打てる選手を欠く打線は、繋いで得点を取ろうとする際にプレッシャーが余計に掛かってしまう。

レアードとの交渉考、チーム編成考

レアードとの再契約の交渉での条件は1億5千万という話。これをどう判断するかは色々あると思うけど、個人的には半分放出ありき、放出が既定路線の条件提示に思える。

 

妥当な条件は成績と今までの貢献度を合わせて年2億くらいかなと思う。仮にこれで契約がまとまらなかったなら球団を批判することは自分はしなかった気がする。契約をまとめるためにそれ以上の提示が必要なら、日ハムの予算的に交渉は難しかった。

 

多分レアード側も単年2億の提示なら残る可能性はかなり高かった気がする。ただ1億5千万となると、前年の3億からの半減だし、簡単に残留を決めるのは難しいように思う。

 

傍から見ると1億5千万も、2億もそんなに違いはない気はするけど、球団がレアード残留に積極的ではないという姿勢が数字だったり、交渉の内容から、レアード側に多分伝わってしまっていたと思う。

 

それがレアード離脱に繋がり、今のチーム状態の苦しさに繋がってしまった。日ハムの球団の戦力の計算は、皮算用的なところが多すぎるし、余剰な戦力を持つことを極力避けるから、選手の不調や離脱、若手選手の低迷という事態に陥ると一気にチーム状態が悪化してしまう。

 

今年に関してはもうしょうがないから、来年は今年の反省を生かして今年のようにならないようにして、バランスよく補強をして現場の選手の負担が軽くできるといいと思う。今年ぎりぎりの戦力で苦しんでいる選手は、それはそれで糧にしてもらうしかない。

 

球団はチーム編成をする際に実績のない若手の成長を計算に入れて戦力計算をすると、それがうまくいかなかったときにレギュラー組の負担が増えてしまうことがあるということを考える必要があった。

今年と去年の日ハムサードのOPS,本塁打、来年以降のサード考

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数字は上が今年で、下が去年。レアードの穴の分が露骨に落ちてしまっている。OPSで.100以上の低下は得点力に大きく響いてしまう(セカンドに関してはOPSが大分上がっているけどここは渡邊の成長が大きい)。

 

レアードは打率が高くないので、OPS自体はそれほどではないけどホームランの数は当然多い。この長打力の低下が8月以降の失速に大きく繋がったし、7月までの戦いももう少し楽に運べた可能性もある。

 

レアードを放出することで、チーム編成を一新しようという球団の考えだったけど、今年に関して言えばチーム状態を苦しくすることに繋がってしまった。

 

サードの穴を、近藤、大田、浅間のコンバート、横尾の成長で埋めようとしていたけど実績があって経験がある選手の数字を年間を通して埋めることは難しかった(自分もシーズン前はなんとかなるのでは思っていた)。

 

チーム編成をスムーズに進めたいという球団の方針は今までの日ハムを見ていればわかるけど、それが選手や首脳陣の負担増加に繋がってしまうことの配慮は今年に関しては足りなかった。

 

今年に関してはもうしょうがないし、今年サードに入って経験を積めた選手がこれから大きく飛躍することで来年以降に繋げていくしかないのだろう。ただ優勝争いを来年以降するためにはサードの穴を外国人補強で埋める必要はあるように思う。

 

実績が無い選手をサードで育てるのは、今年を見ると簡単ではないということがわかった。レアードクラスのサードの外人を探すのは難しいだろうけど、半分育成も込みで外国人選手を取って、日本人とも競わせていくような形が来年は望ましいと思う。