秋山問題から道衣を考える

http://gbring.com/sokuho/news/2007_10/1005_heros.htm
個人的には秋山の対強豪外人が見たかったので復帰には賛成だったが、会見を読んで反則行為(柔道家時代も含めて)をしたときと本質的にあまり変わってないような気がした。

――今回の試合では柔道衣を着て戦いますか? また柔道を背負うという気持ちはありますか?
秋山「道衣に関しては毎度、どうしようかとその時になって決めるのですが、次の試合もそうさせてもらうと思います。

これを見る限りまた入場は着て来て試合前のチェックはあいまいにして直前に道衣を脱ぐ、あるいは着たままみたいな戦法を使う気だと思う。対戦相手が試合が始まるまで道衣を着るか脱ぐかわからないみたいな戦法が許されてる自体かなりおかしい。道衣に関する規定もあいまいなままだし。例えば身体にいかなるものを塗布してもいけないとあるけど、秋山が柔道家時代にやったときみたいに道衣をヌルヌルさせる行為に対する規定はあるのか。

PRIDEの話になるが中村が前やったときみたいに上半身だけそれも半袖の改造道衣が許されるのはどうなのか。もっと極端に有利になるような改造も認められるのか。自分の道衣の印象は、直前まで着るか脱ぐかわからない、その上改造も許されているとはっきりいっていい印象は無い。そのせいで総合に出る柔道家の印象も悪いとこすらある。

もう日本もUFCみたいに道衣に関しては全面的に禁止するのが一番てっとりばやいと思う。柔道着を着た場合キャラクターが見えておもしろいという観点から日本(というかPRIDEやHERO’S)では禁止されない傾向にあるが。現時点では道衣に関するルールが緩すぎる。それもヌルヌル事件を生み出した一つの原因だったと思う。そして秋山はそれを最大限利用しようとしてるからさらにたちが悪い。試合直前まで着るか脱ぐかわからなくしてレフェリーチェックを潜り抜け試合をする。

相手選手も直前まで着るか着ないかわからないので道衣対策が難しい。仮に対策をしてきて相手が脱いだ場合その対応にも困る(ホイスvs吉田二戦目がいい例)。これも道衣へのルールがあいまいなことが全て生んでいると思う。道衣が許されるルールは着ない選手にとっては不利にしか働かないし、着る選手は道衣に対する規定が緩い分最大限そこを利用できる現状になっている。

秋山が復帰するなら道衣はUFC同様全面禁止、それが無理にしても相手選手、主催者、審判団に事前に(できるだけ早く)着るか着ないか伝えなければいけないルールにする。道衣への規定もしっかりしとかないとまた秋山はルールの盲点を突いて(突いたつもりでもあとで見つかるのが秋山だが)、似たような行為をしかねないと思う。ヌルヌル道衣を使ったり、わからないように凄く有利になるように変形したり。秋山はルールに書いてないことは勝つためなら最大限やるタイプの人間だし。

HERO’S審判団は今回の事件でヌルヌル系の問題に対する対応は徹底的に強化したとは思うけど、秋山のルールに書いてないならなんでもやっていいんやろ?というところと、道衣への規定の緩さ、審判団の道衣への意識の低さがまた第二の事件を生みかねないところがあると思う。