BOSとチーム編成評価考

日ハムはBOSという、全てのデータを数値化してそれを軸にして選手獲得、編成、育成などのチーム運営をおこなうシステムを取っている。

 

で今のチームをどう分析して、編成しようとしているのか。投手陣に関して言えば、今年はマルティネスがシーズン前に離脱、上沢がシーズン途中で離脱、新外国人投手が機能せずの中、防御率は上位、指標的には一番いい数字だった。

 

補強もドラフトは即戦力投手が多いし、バーヘイゲンという投手も補強できた。マルティネスが1年頑張ってくれるという前提の上でなら、投手陣に関しては、編成はこの時点で完了してもいい状態だと思う。

 

一方野手陣に関して言えば、明らかに補強が足りているとはいえないだろう。得点はリーグ5位、ホームラン数はリーグ最下位の数字になっているのに、補強は OPS .711のビヤヌエバだけ。今の外国人の野手は OPS.647 の王柏融と OPS .711のビヤヌエバの二人になっている。

 

この編成で、得点力で他チームと対抗できると考えるほうが無理がある。BOSがもし今の野手の編成で優勝を狙える戦力が整っているというデータが導かれるなら、システムが機能しているとは正直いえない。

 

普通に客観的に今の野手の編成を評価するなら、もう1人強打の野手を補強する必要があると判断するはずなんだが。ここ3年くらいのBOSはチームを勝たせるためではなく、年俸を抑えるためのものとしか機能していない。もう一人打てる野手が必要と判断できる人間が今のフロントにいないなら、今のチーム状況、周りとの差を理解できていないし、低迷はしばらく続くだろう。

 

16年あたりまで、総年俸を抑えながらコンスタントに勝つことが出来たことに対して、フロントが慢心してしまったことが、それ以降もコストを掛けながらチーム強化を進めてきた他球団との差に繋がってしまった。