KIDの裁定について

http://www.boutreview.com/data/news05/071231dynamite-kid-yahya.html
予想では三崎対秋山戦の裁定を覆したことから、こっちもノーコンテストあるいは、自分にはこっちのほうが悪質に見えたので、失格負けにする可能性もあると思っていた。なのでこの裁定に変更なしと聞いたときは、最初ちょっと驚いたが、よくよく考えるとFEGの興行ならやっぱりなという感想にもなってきた。

最初にこの試合のあのフィニッシュシーンを見たときは、反則キックを出してるのに、KIDのKO勝ちにしてる裁定を見てビッグプロモーションによくある空気読みレフェリングだなと思った。プライドやHERO’Sのような大きなプロモーションの場合ああいう微妙なフィニッシュになると興行、流れに水を差さないような裁定がどうしても重視されてしまう。こういうことはこれからも普通に起こりうるだろうと思うし、そういう興行面が重視されていく運営が続く以上アメリカを追い越すことは二度とできないのかもしれない。

裁定が変更にならなかった理由を説明しているが、なんとなく後だしジャンケンの類にしか見えないのも正直なところ。ロープを掴んで蹴ってたことに関しては完全スルーしているし。FEGのレフェリングなどに大きく期待すること自体無理な部分はあるが、反則やっても人気者なら咎められない、やったもん勝ちみたいな風潮が当たり前になると興行の信用に関わるので、多少の改善は望みたいと思う。仮にあの状況でどういうレフェリングが望ましかったか考えると、KIDが反則キックをやった時点で一度ストップ、ヤヒーラが回復できるか待って、できればKIDにイエローカードを与えて再開、無理なら(例えその前のパンチのダメージが大きくでも)ノーコンテストあるいは、KIDの失格負けが妥当な裁定になるのではないだろうか。ただ現実的に興行論が優先される日本のこういう試合だと興行の流れに水を差さない、KIDの商品価値に傷をつけないというほうが優先されてしまう部分がある。それが日本の格闘技興行のまずい部分といえばまずい部分だし、こういう興行の性質上しょうがいないというしかないとこもあるし、難しいところではあるが。

話が若干変わるが、KIDに関しては以前対イアンシャファ戦でも似たようなフィニッシュであれもかなり悪質なものに思えたが、まったくお咎めなしだったし、今回もそうだし、FEGの主催興行に出るようになってから試合前に相手選手に触りながら睨みつけることを毎度おこなっている。あの行為も特におとがめなしなのが不思議なとこがあある。仮に以前KIDが試合をしていた修斗でああいう行為をしたらレフェリーは注意するだろうし。試合前に相手に触れて威嚇することで相手に微妙に心理状態に影響を与えたいというずるさを感じて非常に自分には悪い印象がある行為だ。あの行為もこれからはレフェリーが注意するなりして止めさせないと駄目だと思う。