PRIDEライト級GP出場を決めた北岡について

今までの北岡は、フロントチョークと足関節で勝つことが多かったけど、今回は肩固めで勝ったことにまず驚かされた。今までは極めっこ的に関節を取ることが多く抑えこんでから極める攻め手をあまり見たことが無かったので。グラップラーに分類される北岡だが、同じグラップラーの青木とは、体型が対称的なので、同じグラップラーとはいってもタイプは違うようだ。青木は、長い手足を使って三角絞めや腕十字も綺麗に極めるが、北岡の手足の長さだと難しいのか、あまり決め手にはならない。

そのせいもあるのか、フロントチョーク、足関節での勝ちが多かった。体型的には菊田っぽいので、抑えこみも強い感じに見えるが(師匠中井祐樹は北岡をイズマイウみたいと称してた)、あまりそういう展開を今まで見たことは無かったが、今回のモンテイロ戦では、抑えこみから肩固めで一本勝ちとそういう引き出しがあることもわかった。テイクダウンも基本的には両足タックルがほとんどなので、特別テイクダウンが強いわけでも無いが、タックルを切られても、うまくシッティングガード?や潜りを使って組み技に持ち込むのがうまいと思う。

手足は短いのでガードポジションから青木みたいに綺麗に決めるのは難しいタイプに見えるが、モンテイロ戦ではオモプラッタなどの引き出し(今まであまり見たことが無いような)も見せたようだ。北岡はどうしても手足の短さがネックになるので、77キロ級なんかだと厳しいように思えるが、73キロ級ならリーチの短さも多少相殺されると思う。北岡はコンディショニング、体重調整もかなり研究していて、73キロ級でも試合当日80キロ近い体重で試合できるところは、70キロ級出身が多いPRIDE73キロ級においては有利になると思う。一方青木は73キロ級においても、注意しないとナチュラルで73キロ以下になりそうなとこもあるので、パワーのある相手と戦うと苦戦することもあるかもしれない。

北岡の弱点というとリーチの無さをつかれたスタンドの打撃が挙げられると思うが、モンテイロ戦では、北岡のほうが打撃で押す場面もあったようなので、打撃面が向上していけばテイクダウンの際にも有利にもなっていきそうに思う。このモンテイロ相手の一本勝ちで対外国人いまだ無敗。ベリクリーノ、コンディット、デイリー、グスタボPC,モンテイロを倒した実績は目立たないがさりげなく凄い実績だと思うが今までは対日本人に負けた印象でそれが相殺されてた感がある。がPC,モンテイロ相手の連勝でまた印象が変わったと思う。特に今回のDEEP、ライト級GP出場者決定戦でのモンテイロ相手の一本勝ちは特にそうだと思う。そして出場権を得たライト級GPで誰と戦うか。大方対日本人は無いだろうし、対外国人になると思う。パンクラス代表としてPRIDEに出てUFC枠相手にするのも違う気がするので、PRIDEを主戦場とする外国人が相手になりそう。となると対ハンセン、アゼレード、メレンデス、アウレリオあたりか?個人的にはハンセン、アゼレードを希望したい。