旗揚げ戦感想

モンテイロvsトンプソン
モンテイロは何度もテイウダウンからポジションを奪い予想以上に頑張っていた。76キロのほうが動きはよさそうか。判定は微妙だが、モンテイロは3R終盤ポジションを奪いながらも勝ちを確信したためか、それ以上の攻めをしないのはいただけなかった。あそこはパウンド、膝のラッシュで攻めてほしかった。そうすれば勝てたのでは?

川村vsネト
ネトの突進力は予想以上だった。川村は柔術系との試合は始めてなのでやはり苦戦していた。川村は立ち技で勢いはいいのだが、よすぎて前につんのめった感じになって体のコントロールが失われることがこの試合に限らず多いし、この試合でもそのためにタックルの反応、対応が悪くなってたと思う。打撃を嫌がって距離を取る相手に、コントロールを失わず圧力を掛ける、そして圧力を掛けつつ相手が攻めてきたところを逆にカウンターを取れるようになってほしい。

瀧本vsサイボーグ
まず瀧本はいつも契約リミットから1キロアンダーのようなコンディショニングはどうかと思う。多少契約体重から上の体を作って、ぎりぎりでパスするか一階級落とすべきではないか。内容的にはサイボーグのローキックがおもしろいように決まり、サイボーグにかなり有利に試合が運んでいった。ただ試合前にサイボーグがKO勝ちする展開は十分予想はできたが、サイボーグの足関節での一本勝ちは予測不可能ではあったが・・・。寝技がザルといわれるサイボーグに寝技で一本負けというのはさすがに瀧本の評価が大きく下がる結果だが、次に期待したい。サイボーグは試合間隔を考えずあっちこっちで試合するのはどうなのか?かといって戦極がプッシュするのかというとそれも疑問か。次戦極に上がるなら対三崎?

藤田vsグラハム
藤田のテーマが以前の猪木バージョンのものになっていて、小川乱入?と合わせて戦極IGFの連携、藤田ー猪木ラインの復活?とは思った。ジョシュが戦極に参戦してるので、IGFとの繋がりはもともとあるともいえるのかもしれないが。試合はグラハムが何度が藤田のタックルを切ったのはちょっとおっと思ったが一度グラウンドに持ち込まれると素人がやられる展開だった。

三崎vsシアー
三崎がシアーに一発もらい目を腫らすも以降はグラウンドに持ち込み、最後はフロントチョークで一本勝ち。はっきりいえば三崎が関節技で一本取ったところで、三崎の評価は個人的にはそんなに上がらない。三崎の関節技がトップクラスに通じるものとは思えないし。これは郷野がムサシやUFCの初戦のように関節技で一本取ったときも同じ評価。三崎の一番の武器はあくまでアウトボクシングなので、それで相手を触らせず(というか自分もほとんど触らずか)、判定勝ちしたほうが自分は評価していた。次に三崎の相手に戦極が誰を用意できるのか?サイボーグクラスなら個人的にはほとんど興味ないが、トップクラスに近い相手を用意できるなら多少は興味を持つかもしれない。

五味vsラドウィック
ラドウィックはオープニングから元気がなさそうで、頬もこけていたのでやはりコンディション的には厳しそうな感じに見えた。多分五味を用意されたということで久しぶりの70キロで減量がきつい上でもチャンスということで、オファーを受けたんだとは思うが。五味は70キロでもそこまでプライドのときと比較して小さくなった感じはしなかった。73キロのときはそこまでカツカツの減量をしていたわけでもないので、73キロに対応するためのパワーアップした分はうまく水抜きできれば、70キロ級でも73キロと大差ないコンディションで試合ができるのかもしれない。内容は五味が最初クリーンヒットを貰うも、その後KOに繋がるパンチでKO勝ち。コンディションが悪いかもしれないのを差し引いても、ラドウィックに打撃で打ち勝ったことで70キロ級における五味の評価は個人的には上がった。ラドウィックに打ち勝ったとなれば70キロ級で五味に打撃で打ち勝てる選手はそうそういないかもしれない。もしニックディアスが70まで落とせるなら、前回同様ロングレンジからのジャブ連打で苦戦とかあるのかもしれないが。戦極70キロ級にニックディアス参戦を個人的には期待したい(まあ無いだろうが)。

吉田vsジョシュ
まあ大方の予想通りジョシュが実力差を生かし、試合(というか試合内容)をコントロールする展開でお互いの評価という意味では試合前とほとんど差はないだろう。郷野もジョシュは観客を最大限楽しませる試合をしたと、暗にジョシュは余裕があったことを発言していた(そのほかにも戦極は資金は潤沢そうだなどという発言も(いって大丈夫だったのか))。

次回大会に5・18有明、6・8埼玉スーパーアリーナが発表されたが、今の戦極にこの試合間隔で大箱興行を打つ余裕がどこにある?隠し玉があるんだろうとは思うが、それでも無理だろう(苦笑)。UFCとかならこの試合間隔でも余裕で大箱連発できるが。おとなしくどっちか一つにすべきだと思う。というかこのタイミングで無理する意味が分からないし、ここでこけたらもうTHEエンドになりかねないと思う。ここは6・8埼玉に選手もスタッフも総動員するという方向でいってほしいと思う。

カード的には
ジョシュvsホジャーグレイシー(あるいはランデルマン)
藤田vsランデルマン(あるいはホジャー)
五味vsライト級の強豪
三崎vsミドル級の強豪(瀧本に勝ったとはいえサイボーグとか別に見たくない)

まあどう考えてもあの試合間隔で大箱連発する余裕は戦極には無いと思われる。今回一発目という意味ではまちがいも無くはなかった日本人五味、三崎が一本勝ちできたので、次につながるものにはなったと思う。今の選手層ならジョシュ、五味、三崎をとりあえずひとまとめにして軸にして興行をまわしていかざるを得ないんじゃないだろうか(藤田、吉田はレベル的に客寄せ的なマッチメークにせざるをえないし)。興行という意味ではよかったのに、あの大箱連発のスケジュールが個人的には戦極で一番不安材料だ。

<追記>
どうもこの大会の映像がニュースとして日テレで流れたとか。この強気(というか無謀?)のスケジュールは地上波(日テレ?)獲得できそうな為なのか?