永田克彦について

先日ランディ・クートゥアーがゴンザーガ相手に防衛を果たした。永田とクートゥアーの共通点といえばグレコローマンをバックボーンに持つところだが、永田は宇野相手に敗れてしまった。もちろんキャリアがクートゥアーと永田では違うので、一概に比較するのはおかしいかもしれないが、永田が目指すべきスタイルはクートゥアーのもののように思う。

今の永田はテイクダウンアンドパウンド、あるいはテイクダウンして関節を極めるスタイルを目指してるように感じるが、それはクートゥアーの試合を見る限り永田のバックボーンを生かしきることには繋がってないように思う。永田のスタイルとして取り入れるべきなのは、クートゥアーがやるグレコの技術を生かしてスタンドのクリンチ状態で試合を支配する試合運びだと思う。

永田は宇野戦ではスタンドでは距離を取ってカウンター狙い、そして組んだ状態ではクラッチしてテイクダウンを狙う試合運びだった。このスタイルは永田のバックボーンを生かしきることには繋がってないと思う。もし永田がクートゥアーのスタイルを取り入れるなら、スタンドで差し合いになったら、クラッチを組んでテイクダウンしにいこうとせず、クリンチアッパーや両差しを取れてもクラッチをあえてせず、コーナーに押し込んで細かい膝やショートパンチでプレッシャーを掛けてスタミナを奪う。で、最終的にはテイクダウンしてパウンドでいくスタイルを目指すのが、永田のよさを一番生かすことに繋がるように思う。もし永田がランディスタイルをうまく取り入れられたら結構化ける可能性もあるかもしれない。宇野戦のスタイルだといわゆる地味なだけの選手になってしまうんじゃないだろうか。