ボディへの肘攻撃

先日HERO’Sの大会で、マンバが所相手にボディへの肘攻撃を出した瞬間あれ反則では?と思ったら流していたので、驚いた。HERO’Sで肘攻撃は始めて見たので、ルール的には今まで禁止で今回から顔より下の肘は有効なルールになったのか、今までも有効だったが使う人があまりいなかったのか。

HERO’Sでボディから下の肘が有効ということは、UFC(UFCは頭部も可だが)、PRIDE,HERO’Sの三つの団体全てでボディへの肘が有効になるということだ。このボディへの肘攻撃も研究次第でかなり有効な攻めになると思うが、あまり使う人がいないように思う。思いつくところでは、ジャクソンvsリデルの一戦目のジャクソン、シウバvsハントのシウバくらいか。このボディへの肘攻撃はインサイドガードでトップの人が正座でベースを作った上で相手とのスペースがあまり無い体勢(膠着状態によくみられる)でも打ち込んでいける。スペースが無い状態では拳によるボディ攻撃よりは距離的にも肘のほうが打ちやすいし(顔面の肘とパウンドも似た傾向がある)。

それなのにあまり使われないのは、動きが少なく見えるのを嫌ってだろうか?確かに派手さには欠ける攻撃ではあるが。展開に動きが無いと判断されればレフェリーはブレイクするのだしあまり気にすることも無いと思う。トップを取ればボディへの肘攻撃で地味に攻めて確実にスタミナを奪う戦法はかなり有効だと思う。他にもベースを作った上でボディへの肘攻撃で地味に攻めつつ、顔面へパウンドを散らすとか。このコンビネーションでスタミナを奪う攻めは凄く有効になると思う。

ジャクソンvsリデルではジャクソンはハーフガードから肋骨に何度も肘をぶち込みリデルがうめき声をあげるほどのダメージを与えていた。ハーフガードの体勢から、股関節の捉えでバランスをコントロールしつつ圧力を加え、密着しながら、あるいは体を一瞬起こしてスペースを空けて肘を肋骨に狙い打てばかなり強烈な攻撃になると思う。せっかくルールで有効になってるのだからボディへの肘攻撃を研究してもっと使う選手が出てきて欲しいと思う。腿への肘攻撃は有効な攻めとして使われることも多いが。いつか顔面へのパウンド、肘を使うまでも無くボディへの肘だけで勝ってしまう選手が出てきてもおもしろい。

余談になるのかもしれないが、火の呼吸の小山氏は、コーナーに押し込んだ状態だったかで、発頚を使った肘攻撃を胸骨に打てば、それで試合は終わる。だがそんな技を使えば選手は再起不能になるともいっていた。発頚の技術が実戦で使えるのかは多分使ってる人がいないので未知数だが、コーナー以上にハーフガードの体勢なら胸への肘攻撃は打ちやすいと思うので、そういう技術を使う人が出てきたら大変なことになってしまうんだろうか?