熊久保さんのブログでキャリアのことについて書いてあった。
http://blog.livedoor.jp/gbrkuma/archives/51272071.html
http://blog.livedoor.jp/gbrkuma/archives/51272570.html
http://blog.livedoor.jp/gbrkuma/archives/51273048.html
熊久保さんは田村のことについて書いていたが、自分はそのまま近藤にも当てはまるように思えた。田村についてはＶＴにおける実績って、美濃輪や総合二戦目の瀧本に勝ったくらいしか自分は思いつかないので、田村がＶＴにおいて、一番強いときがいつか。そのときと比べて今がどうなのかは正直よくわからない。というか、興味もあまり沸かない（熊久保さんは田村が一番強いときはＫＯＫのときといっている）。
それを近藤に当てはめるなら、近藤が一番強いときは郷野、菊田、スペーヒーに完勝したあたりや、最近でいうなら中村と互角に戦ったときあたりだと思う。今の近藤とそのときを比べれば、明らかに落ちて見えるのは確か。キャリアという意味でいうなら、その頃よりも今のほうが経験も増し、技術も高まっている（と思う）。ならばそのときより今は強くないとおかしいのだが、それはフィジカルの部分、コンディションがそのときと同じであればの話。今の近藤はその部分が明らかに落ちてしまっている。
郷野戦くらいまでは、外国人に対抗するためにパワーアップを重視した体つくりを多分していたと思うが、それ以降からは、ウェイトトレーニングの頻度は筋力が落ちない程度に変えていったという。郷野戦以降このときと比べると体つきは小さくはなっていった。小さくはなっていったが張りは失われておらず、動きやすい体になっていった分近藤が重視するボディコントロールの面では確かに向上していって結果テクニックも高まっていった。ただ当然のごとくパワーも落ちてはいったので、よくなった部分ばかりでは無いようにも思えた。
近藤は２００４年ヒース戦以降ウェイトトレーニングにまた力を入れ、体重も８７キロから、８９キロ近くまで増えていった。が、シウバ戦でＫＯされた後二ヶ月間隔でサイボーグ、ダンヘンときついスケジュールの中での体重アップだったためか、郷野戦のような体の張りでは無く、無理が多少あるような体つきで、切れも若干失われていた。それ以降また８７キロに戻したことからも、近藤なりに無理があったと感じているのかもしれない。そして中村戦あたりではベストに近いコンディションに戻っていった。
中村戦以降については以前に書いたので省略。
以前に書いた内容。http://d.hatena.ne.jp/iippanashi/20070715#1184681781
近藤の考えとしてボディコントロールの部分を重視してテクニックを高めていくというのはわかるが、それで技術が高まったとしても、フィジカル、コンディションの部分の意識が疎かになってしまうと片手落ちというか本末転倒に思える。さらにいうなら達人志向だったり、ナチュラルなことへのこだわりが、アスリートであることへの意識の低下に繋がってしまったのではないだろうか。あのヒクソンでさえも、身体能力とテクニックの重要さを割合でいうなら身体能力が６でテクニックが４であるといってるし、ヒクソンはウェイトトレーニングに意外と力を入れていたのもよく知られている。ボディコントロールを高めて技術が高まっても、フィジカルコンディションへの意識が疎かになって筋力が落ちてしまったなら全体的にはマイナスのほうが大きいようにも思える。見栄えという意味でもプロレスラーならパンプアップしてかっこいい、強そうな体つきで試合して欲しいという気持ちもある。近藤には達人である前に、アスリート、そしてプロレスラーであってほしい。
近藤はボクシングの雑誌のインタビューで「パンチ力をつけたい」といってるが、テクニック、ボディコントロールを高めてパンチ力を上げるのは限界があると思う。また素人考えではフィジカルの部分、パワーの部分の向上がパンチ力アップには一番の近道じゃないだろうか。今近藤はスランプといわれてるが今のコンディションの部分にこれから改善が見えないなら、似たような試合が続くように自分には思える。素人の一ファンが勝手にに練習内容に口出しするとしたら、多少試合間隔を長めに取って、試合するにしても相手はかなり格落ちの相手にして練習に集中できる環境を作って、まず二ヶ月くらいは技術練習やスパーリングの割合を減らして、フィジカルトレーニング、ウェイトトレーニング（特に上半身）中心にして、様子、体つきの変化が見えるか試して欲しい。８４キロのミドル級を見据えるにしても、体重調整には慣れてきた分８８キロくらいまでパンプアップする分には特に問題ないと思うし。
