UFC70

まあUFCというより、今回はミルコ敗北につきるが、まず最初にこのマッチメークの感想だがナイスなマッチメークだと思った。ミルコvsアルロフが一時噂に上がったが、ゴンザガと組めば、ほぼ安全にタイトルマッチへ繋げるし(結果は真逆だが)、ミルコ王座戴冠後にアルロフ戦というビッグカードも温存できるし。ダナホワイトもそういう意図で組んだような気がしたが・・・。正直ミルコにとってはゴンザガは相性的にはアンパイな相手とも思えたが、まさかの何もできずのKO負け。

やはりUFCとプライドでは大きな違いがあるということか。ゴンザガは現時点でもPRIDEにいけば(トップ選手が勢ぞろいしてたときを仮定)中堅か中堅のちょっと上程度の選手に見えるし、仮に同じマッチメークをPRIDEですれば同じコンディションでもミルコが勝つような気がする。プライドは肘も無いし、島田ブレイクもあるし。

しかしゴンザガはスタンドでもミルコの打撃をまったくプレッシャーに感じてないようなリラックスの仕方をしてたが、あの広いオクタゴンだとミルコの打撃の圧力も半減するということなのか?ゴンザガがトップを奪ってからの攻防だが、さすがに柔術黒帯ということで、ベースの体勢はまるで自分の庭がごとく力みのない安定感。このレベルの柔術家なら下半身は特に意識しないでも、力みの無い安定した状態(股関節で地面を捉えた状態)を作れるんじゃないかと思う。結果上半身の攻防に意識を集中できるのではないかと思う。

ミルコのガードポジションといえば、クロスガードで手首を掴む、腕を内側に入れる(TKは以前腕抜きと呼んでいた)守りでパンチを防いで、下からのパンチや蹴りを使う攻めが多かったが、ゴンザガはベースをまったく崩さす(当然力みは無い)、ミルコの腕抜きを許さず常に、自分が内側を制し、肘打ちも体を起こすことなく力み無しに連打。ミルコはなすすべなく、やられるだけだった。

ブレイクがかかり、スタンドに戻るも、ミルコの消耗は明らかで、そこにまさかのゴンザガのハイキックがミルコに炸裂。完全KOという衝撃の結果に繋がってしまった。この試合で自分の印象に残ったのは衝撃度という意味ではミルコの失神KO負けということなのだろうけど、中堅クラスと思われた選手に、ミルコがほぼ何もできなかったことのほうが大きいかもしれない。ゴンザガの地味ながらもインサイドガードからの堅実な肘打ちでの攻めはかなり、いい攻めだったと思うし、技術的にもかなり自分好みのものだった。が、あくまでUFCではということで、PRIDEには個人的には必要はない。

話題という意味ではミルコUFC二戦目にして完敗!今後の動向は?というとこなのだろうし、自分も非常に気になる部分ではあるが。契約も残ってる以上、引退とかUFC撤退とかは考えにくいんだろうけど。